Skip to main content


Japanese Wrinting(Composition) Books



「文章読本さん江」 斎藤美奈子 (2007)



p.14

  • 書く人の論理
    • 文章読本というジャンル
      • 開祖 = 谷崎純一郎にづづけ!
    文章読本、文章作法、文章入門、文章術。名称はさまざまだが、ここでは「文章の上達を説く本」をまとめて、「文章読本」と呼ぶことにしたい。 … そもそも「文章読本という四字熟語は、商標なのか固有名詞なのか一般名詞なのか。 よく知られているように、「文章読本」という四字熟語を発明し、書名に冠した最初の書物は谷崎純一郎 / 「文章読本」/ である。 … 「読本」とはももてぁ小学校の国語の教科書のことである。… 英語購読の教科書(リーダー = reader)の訳語だったという説もある。 … リーダーの訳語というくらいで、元来の「読本」は、文字通り日本語の「読み方」を教える教科書のこだった。中身も英語のリーダー同様、読み物中心の構成だった。しかし、やがて「読本」は、「小学者むけの入門講座」くらいの意味で、さまざまな雑誌の記事や本のタイトルに転用されるようになる。歴史読本、政治読本、経済読本、俳句読本、人生読本… … 。特に昭和初期には「○○読本」が大流行。婦人雑誌の目次など、毎号「読本」の文字が見られるほどだ。 1934年(昭和9)年発行の谷崎純一郎/「文章読本」/も、そんな流れに乗ってつけられるた書名だったのだろうと推測できる。初版本を見ると、装丁といい文字のレイアウトといい要点を欄外に示した編集の仕方といい、小学校の教科書をパロった(パクった?)デザインになっていて、なかなか遊び心のある(またはオッチョコチョイな)本ではある。

p.44

文章読本の御三家&新御三家

だれもが書名くらいは知っている著名な文章読本を、まず読んでみることにしょう。…

- 文章読本の御三家
- 谷崎純一郎/「文章読本」/ 1934 -> 1975
- 三島由紀夫/「文章読本」/ 1959 -> 1973
- 清水幾太郎/「論文の書き方」/ 1959
- 文章読本の新御三家
- 本多勝一/「日本語の作文技術」/ 1976 -> 1982
- 丸谷才一/「文章読本」/ 1977 -> 1980
- 井上ひさし「自家製 文章読本」/ 1984 -> 1987

発表年代はばらばらだが、人気、実力、知名度、売れゆき、後世への影響力などを考慮して、総合的に考えた結果である。
大学の先生と「作文の授業がないですか?」みたいな話をする時、木下是雄の1981年のタイトルが出てくる。
- 木下是雄/「理科系の作文技術」/ 1981
- 「レポートの組み立て方」 1994

本多勝一も80年代の本のシンプルバーションを後から出しました。
- 本多勝一/「中学生からの作文技術」/ 2004

私は木下読本が面白いと思うのは、emacsのorg-modeに直すプロジェクトにしたら、勉強になりそうです。org-modeの表(tables)をHTMLページにエクスポート(export)をすると、木下読本の表と同じように無駄の線がなくて、すっくりしている。

文章読本を読んだら教養になると思う。文章に敏感になって、書き方がよくなるかもしれない。私は日本語の歴史が上手くならないが歴史を考えるのに文章読本が役立っている。文章読本は教育を考えるのに役立つ。谷崎読本と本多読本を覩と国語や文法の見方がどんな変化しているか感じる。斎藤美奈子さんの本を見たら、学校の文章(日本語)の教え方の流れ、または今の日本語(です/ます 形)は 最近まで当たり前ではなかったことを知ってびっくりする。谷崎純一郎は「日本人が戦争がうまい」というのに井上ひさしは「日本人は戦争が下手」という。いろいろな人の意見(とその時代)を比べると興味深いです。

谷崎読本を見て、私の学生にとって、なぜ「絵で見る英語」の最初の15頁がこんなに難しいか、ヒントを得ている。 1935の読本では、日本語のセンテンスは主格(主語)が必要としないが書いてあるけど、言語学者や国語の指導者が70年代になっても気づいていなかったように、本多読本に書いてある。… 興味深いことがたくさんある。

\#日本語 #読本 #斎藤美奈子 #木下是雄 #本多勝一 #谷崎純一郎 #井上ひさし #丸谷才一 #Japanese #Writing #education